シュヴィップボーゲン(キャンドルアーチ)
(アイアン製の典型的なモAチーフ)
【Schwibbögen(キャンドルアーチ)】クリスマス時期にはエルツ地方の街の家々の窓際や広場などあちこちに神聖な光を放つshwibbogen(キャンドルアーチ)が登場します。
もう一つのこの時期のシンボル的なものとしてChristmas Pyramid(クリスマスピラミッド)も有名です。
クリスマスマルクトにはこのどちらかがまたは両方がメインのディスプレイとして飾られている所が多いですね。この地方のSchwibbogen(キャンドルアーチ)は250年を越える伝統を誇っています。
1726年に鍛冶職人の一人が初めてこの種の燭台を鉄で作ったとされていて、金属製でしたが、鉱石の枯渇と共にそれまで低賃金の炭鉱以外の生活の糧として木工やボビンレース製作をしていた地域に19世期後半頃から木製のシュビッブボーゲンが生まれ今では窓辺を飾るアーチ型の照明はエルツ地方の冬には欠かせないものとなっています。色々なモチーフが作られる中、典型的で一番好まれるテーマはこの地方の伝統的な暮らしを取り上げているものです。
中央に制服姿の鉱夫さん、鉱山業のシンボルマークの木槌とハンマー、アウグストス強王の紋章(クロスの刀)、おもちゃを作っている職人さんそばには煙り出し人形又はくるみ割り人形も、ボビンレース細工をしている女性、空飛ぶ天使と燭台シャンデリア。なぜアーチ型?それは鉱業が盛んだったエルツ地方では、クリスマスイブ、つまり年内最後の仕事の日を祝い、炭鉱夫さんたちが各々の手持ちのランタン(カンテラ)に火を灯し、炭鉱出入口(アーチ型)に吊るした風習があり、その情景から着想を得たとされています。
ゴシック時代の建物様式で二つの壁に支えら、二つを結ぶアーチを「シュヴェーべ ボーゲン:浮遊するアーチ」と呼ばれていたことから由来しているとのことです。 アーチ型に灯るキャンドルの灯を楽しむことから、今ではキャンドルの形をした通電式のライト付きのものやLEDライトのタイプもたくさん作られています。